BS -TBSで毎週水曜午後9時から『地球絶景紀行』という旅番組が放送されていました。
歌手の森高千里が旅人としてナレーションをしながら現地の絶景を紹介する番組で、2019年10月16日からは森高千里に代わり女優の吉田羊がナレーションを務め、番組名も『新・地球絶景紀行』という名前に変わり不定期で放送されています。
通常旅番組といえば旅人が番組の主人公となり、顔出しで現地のリポートをしますが、絶景紀行では旅人目線で現地の様子を紹介していますので、森高千里や吉田羊は声だけで実際に番組には登場しません。
そのため、私たち視聴者はテレビを通してあたかも自分が旅をしているような目線で番組を楽しむことができます。
このような旅人目線のテレビ番組は非常に珍しく、旅行者にとって非常に参考になる点が多いので、今回は絶景紀行という番組から旅行スタイルを見直してみたいと思います。
目次
旅人目線の番組から学ぶ旅行スタイル
絶景紀行では旅人が現地に暮らす人々と交流しながら、その国の歴史や自然を紹介し、番組の最後で絶景を紹介しますが、番組のコンセプトとして旅人が個人で旅行を手配して絶景までたどり着くといったものになっています。
実際は取材班や現地在住のスタッフなどが取材した映像に、森高千里や吉田羊が声を乗せて番組として仕上げていますが、それはあくまでも番組を制作する側の事情、旅人がテレビに映らない紀行番組のおかげで私たち視聴者はあたかも自分が旅をしているかのように番組を楽しめるのです。
さらに、『新・地球絶景紀行』に替わってからは取材時の現地ツアーの料金が表示されるようになり、旅程を組む時の参考として役立てるようにもなりました。
また、番組では定番の観光地だけでなく、現地の人しか行かないような穴場スポットも度々紹介しているので、そのような点も大いに参考になると言えます。
他にはない、絶景紀行のもう一つの顔
TBSの紀行番組といえば日曜夕方の6時から放送されている『THE 世界遺産』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
『THE 世界遺産』もナレーションのみで番組中に旅人は一切出てこなく、絶景紀行とにていますが、これらの番組はコンセプトが全く違います。
世界遺産はあくまでもナレーターが世界遺産を客観的な視点で紹介するドキュメンタリー番組であり、絶景紀行はナレーターが旅人目線で世界の絶景を紹介する紀行番組となっています。
旅人目線ということもあり、番組中ナレーターはしばしば感情表現を丸出しします。
現地の食べ物を口にしたときや、建物や自然の景色を目の前にしたときの感想はもちろん、「Wow!」や、「凄い!」、「ちょっと・・・」など、個人的な感情も番組中にちょくちょく出てきます。
そのおかげで番組自体が臨場感あるものに仕上がっていて、あたかも自分が旅をしているように番組を楽しめます。
ワシントンD.C.に絶景は存在するのか?
世界中の絶景を紹介する『地球絶景紀行』と『新・地球絶景紀行』ですが、当サイト『トラベル D.C.』はワシントンD.C.とその郊外の魅力を紹介するサイトなので、ワシントンD.C.の絶景について考えてみたいと思います。
ワシントンD.C.の絶景を紹介する前にまず押さえておきたいポイントとして、「絶景とは何か?」について当サイトなりに決めてそれをもとに紹介したいと思います。
多くの方にとって絶景とはその場所でしか観られない景色を思い浮かべるのではないでしょうか?
当サイトでも「絶景=その場所でしか観られない景色」とさせていただきますが、そこからもう一歩深く掘り下げたいと思います。
その場所でしか観られない景色となったからには、そこに暮らす人々による影響が大きいと言えます。
そこで当サイトでいう絶景は人々が造り上げた歴史的建造物とそこに暮らす人々が守り続けている大自然という、2つの景色を絶景とさせていただきます。
ワシントンD.C.とその郊外にある絶景
政府機関や記念碑が建ち並ぶナショナルモール一帯
ホワイトハウスや合衆国議会議事堂などの政府機関の建物や、リンカーン記念堂やジェファーソン記念堂などが点在するナショナルモール一帯はワシントンD.C.ならではの景色です。
美しく整備されたナショナルモールは緑豊かで季節ごとに様々な表情を見せてくれ、そこに点在する人造物と見事なまでに調和しています。
植民地時代からの歴史が色濃く残るジョージタウン
ワシントン市の西端に位置するジョージタウン地区はもともとタバコの輸出入で栄えていたまちで、現在でもその面影を色濃く残しています。
地区の中心を横切るチェサピーク・オハイオ運河はその象徴であり、現在では観光用のクルーズ船が往来し、人々を愉しませています。
また、地区のメインストリートであるM通りには植民地時代の面影を残す建物が数多く残り、多くの観光客を魅了しています。中でもオールド・ストーン・ハウスは市内に現存する最古の建物で、当時の中産階級の暮らしぶりを肌で感じることができます。
閑静な住宅が立ち並ぶデュポンサークルとアダムズモーガン地区
ワシントン市の北西部には広大な緑に囲まれた閑静な住宅が広がっています。
また、地元の人に愛されているおしゃれなお店が建ち並び、知る人ぞ知るエリアとなっていて、この街を何度も訪れている方にはぴったりの場所と言えます。
ただし、緑に囲まれた閑静な住宅街はアメリカの至るところにあるので、この辺りは絶景と呼ぶには少し物足りないかもしれませんね。
ジョージタウンとともに栄えてきた街、アレクサンドリア
ワシントンD.C.からポトマック川を渡った先のヴァージニア州にアレクサンドリアという街があります。
この街には初代大統領ジョージ・ワシントンが通っていたクライストチャーチやスタブラー・リードビーター薬局など、建国時代からの建物が数多く残されています。
ワシントン大統領がこよなく愛したマウント・ヴァーノン
アレクサンドリアから車で南に役20分ほど走ったところにあるマウント・ヴァーノンには初代大統領ジョージ・ワシントンの邸宅と広大なプランテーションがあります。
小高い丘の上に建つ邸宅から眺めるポトマック川の景色はまさに絶景と呼ぶにふさわしい景色と言えます。
敷地の一画には彼と妻のマーサが眠る墓があり、訪れる人が後を断ちません。
シェナンドー国立公園とルーレイ洞窟
ワシントンD.C.から車で約1時間半のところにあるシェナンドー国立公園はアパラチア山脈沿いに広がる広大な自然公園で、四季折々の草花を愉しむことができます。
また、1878年に発見されたルーレイ洞窟にあるドリーム・レイクから眺める鍾乳洞はまさに幻想的な世界そのものです。
大自然と人々が造り出した歴史的建造物が共存する類い稀な地域へ
ワシントンD.C.はアメリカ合衆国の首都ということからとても都会的なイメージをもたれることが多いですが、建国当初から現在に至るまで、大自然と常に共存してきた緑豊かで歴史ある街です。
しかし、ワシントンD.C.に行くパッケージツアーはどれも定番スポットだけに行くものなので、せっかく身近に絶景スポットがあるにもかかわらず、ゆっくり愉しむことができません。
そこで、『地球絶景紀行』や『新・地球絶景紀行』のように、個人で旅の手配をして現地に暮らす人々と交流しながら、自分だけの絶景を探してみてはいかがでしょうか?
そこにはパッケージツアーにはない、自分だけのゆったりとしたかけがえのない時間が流れていることでしょう。
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