ワシントンD.C.からポトマック川を渡って南に行った先にアレクサンドリア市があります。そこはジョージタウンと並んで13の植民地が独立する前から独立した都市として存在していた古都で、当時の面影を今でも残しています。
街を走る道路もワシントンD.C.よりも狭く、建物一つ一つもかなり小さいため、日本人にとってはどこか懐かしいような感じを受けるでしょう。
そんな古都アレクサンドリアに建つのがクライストチャーチで、そこはワシントン大統領が独立軍の総司令官だった頃から通っていた教会です。
伝統と格式を重んじる聖公会の教会
アレクサンドリアにあるクライストチャーチはアメリカで最も伝統と格式を重んじ、最も多くの大統領を輩出している教派である、聖公会の教会です。
外観は伝統的な煉瓦造りで街並みに溶け込んでいますが、その敷地は他の区画と比べて格段に広く、広大な庭園と墓地が同じ敷地にあります。
敷地はレンガと鉄製のフェンスで囲まれていて、入口は小さなアーチ状の門になっています。
内部は白を基調としたコロニアル様式
建物の内部は植民地時代に一斉を風靡したコロニアル様式で、直線を多用したデザインになっています。
信徒席は独立したベンチではなく、ボックス型の席になっていて通路からドアを開けて着席します。
聖壇もとてもシンプルな造りで中央に聖餐卓と向かって左側に司式台がありますが、説教壇だけは豪華な造りで聖餐卓の右側から階段を登って2階に相当する高さのところにあります。
そこからは聖堂全体を見渡すことができ、同じ目線の高さには2階席とパイプオルガンが見えます。
ワシントン一家が使用した席は入口を入って左側の壁際
聖堂の一角にひときは大きなボックス席があります。教会としては非常に珍しく、聖壇に向かってベンチがあるだけでなく、会衆に向かって座れるように一周する形になっています。
そこはワシントン一家が実際に使用したボックス席で、会衆に向かって座ることで信徒が礼拝中にワシントン総司令官を見ることができるように設計されたものです。
ボックス席の近くには彼を記念する碑が掲げられています。
教会に行くにはツアーが便利
植民地時代の面影を残すアレクサンドリアにあるクライストチャーチですが、ワシントン市内からは遠いのでツアーで行くのがオススメです。
英語のツアーになりますが、ワシントン大統領がこよなく愛したマウントヴァーノンにも立ち寄るのでアメリカ人の真髄に触れることができます。
ワシントンD.C.を訪れた際にはぜひ参加してみてください。