世界中の有名建築物を25分の1で再現した東武ワールドスクエアには、ホワイトハウスがあります。
造営には実際にスタッフが現地に赴き、スケッチや計測などのデータに基づいて忠実に再現されていますが、ホワイトハウスはセキュリティ上の理由から一般人が観られる場所はかなり限られていて、他の建物と比べて再現するのが困難な観光スポットと言えます。
今回は東武ワールドスクエアのホワイトハウスが実際とは異なる方角を向いている理由を解説します。
目次
方角が異なっているのはホワイトハウスに限ったことではない
実際の建物と方角が異なっているのはホワイトハウスだけではなく、東武ワールドスクエアにあるほとんどの建物に言えます。
テーマパークという性質上、観光客が最もよく通る動線上に一番観せたい場所がある必要があります。

ホワイトハウスといえばテレビなどでお馴染みの半円形のバルコニーであるため、メインの動線上に自然とそれが観えてくることで、観光客が遠くから見た時でもすぐにそれがホワイトハウスであることを認識し、自然と近づいて鑑賞することにつながります。
東武ワールドスクエアのホワイトハウスがあるのは2つの島からなるアメリカゾーンの南側、エジプトゾーンとの境目です。
北側の島にはマンハッタンにある超高層ビル群と自由の女神など、ニューヨークの名所があり、東側の通路がメインの動線となっています。
ホワイトハウスはそれらを抜けた先の2つ目の島にあり、東側の通路を進むことでバルコニーがある場所に出ることができます。
そのため、東武ワールドスクエアのホワイトハウスは、北ポルティコは西南西、バルコニーがある南ポルティコは東北東を向いていて、それに伴って建物全体が回転しています。

仮にホワイトハウスの方角が実物通り忠実に再現されていた場合、メインの動線から見える光景は北ポルティコを北東から眺めた状態になり、多くの観光客はそれがホワイトハウスであることを認識するのに時間がかかってしまい、立ち止まって鑑賞する人が少なくなってしまうでしょう。
このように、東武ワールドスクエアにあるほとんどの建物の向きは、実際の向きではなく、観光客の動線を意識して造られています。
東武ワールドスクエアのホワイトハウスを鑑賞するベストなタイミング
観光客の動線を最優先して造られているため、実際の向きとは異なる東武ワールドスクエアのホワイトハウスですが、時間帯によってより実際の光景に近く観えることがあります。
ベストなタイミングは開園直後から2時間程度、太陽の光が東から注がれる時間帯です。


東武ワールドスクエアにあるホワイトハウスの南ポルティコがある方角は、東北東を向いていて、朝の9時から11時の時間帯は太陽の光が東から注がれることで、実際のホワイトハウスを夕方に観た時の光景と同じ様に観ることが出来ます。
敷地の境目に植えられた高い木が日差しをカバー

東武ワールドスクエアにあるホワイトハウスの西側は敷地の境目となっており、高い木が植えられています。
1993年に開園した当初は木が十分に成長しておらず、外にある一般住宅が見えてしまっただけでなく、昼過ぎになるとホワイトハウスの北ポルティコが直射日光を浴びて、実際にはありえない景色が広がっていました。
現在は木が高く成長し、中から外の景色が見えづらいだけでなく、それらの木々が直射日光を遮っているため、昼過ぎでも実際の光景に近いホワイトハウスの北ポルティコを観ることができます。


観光客の動線を意識した東武ワールドスクエアのホワイトハウス
東武ワールドスクエアにある建物は実際の方角ではなく、観光客の動線上にベストスポットが来るように配置されています。
ホワイトハウスもベストスポットである南ポルティコが遠くからでも見える様、実際の向きはなく、あえて向きをずらしてあります。
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