合衆国の首都にして、いまもなおその歴史を刻んでいるワシントンD.C.。この魅力ある街に日本から行くにはいくつかの方法があります。今回は日本からワシントンD.C.へのアクセス方法について、就航している航空会社とマイルについて交えながら、紹介していきます。
日本からワシントンD.C.に行くときに効率よくアクセスできる航空会社は?
スターアライアンス加盟のANA、またはユナイテッド航空の直行便で乗り継ぎの心配なし、羽田発、ワシントン・ダレス国際空港(IAD)で楽々アクセス
ワシントンD.C.へのアクセス方法として東京からダレス空港への直行便を選択する人が最も多いでしょう。このルートは途中の乗り継ぎがないので、乗り継ぎ地の到着遅れや、入国手続きなどによる、搭乗予定の便に乗り遅れる心配がありませんし、乗り継ぎ地でのターミナル移動やゲートを探す手間も省けるメリットがあります。
日本からダレス空港に就航しているANAとユナイテッド航空は共に世界最大の航空連合、スターアライアンスに加盟していて、マイレージプログラムや、航空会社ラウンジなどを共有しているので、ANAかユナイテッド航空のマイルを貯めている人(マイラー)にとっては、最も利用しやすいアクセス方法と言えるでしょう。
航空連合、アライアンスとは?マイルを貯めたい人必見、航空会社とアライアンスの関係
世界には数多くの航空会社があり、どこの航空会社も多くの人に乗ってもらおうと、独自のマイレージプログラムを用意していますが、航空会社の立場として、世界各地に満遍なく自社の飛行機を飛ばすのはかなりのコストがかかってしまい、効率が悪くなってしまいます。
そこで登場したのが航空連合、アライアンスです。アライアンスとは複数の航空会社が加盟した航空連合で、加盟している航空会社同士で運行便やマイレージプログラム、航空会社ラウンジなどを共有しています。
例えば、ANAの直行便でワシントンD.C.に行くときはANAのマイルを貯めている人はANAのマイルが貯まるだけではなく、ユナイテッド航空のマイルを貯めている人も、ユナイテッド航空のマイルを貯めることができるのです。
優先アクセスやラウンジも同じで、ANAを利用する場合、ANAのマイルを貯めている人だけではなく、ユナイテッド航空のマイルを貯めている人も利用できますし、その逆もできてしまいます。
では、ANAとユナイテッド航空の他に、アライアンスに加盟している航空会社はあるのでしょうか。
世界には3つのアライアンスがあって、それぞれアライアンス内でプログラムを共有しています。
ANAやユナイテッド航空が加盟しているスターアライアンス、JALやアメリカン航空が加盟しているワンワールド、日本の航空会社は加盟してませんが、アメリカで大手のデルタ航空を始め、フランス最大の航空会社(フラッグキャリア)、エールフランスなどが加盟しているスカイチームの3つがあります。
ワンワールドマイラー必見、JALとアメリカン航空を使ってシカゴ(ORD)かダラス(DFW)を経由してワシントンD.C.へ
JALやアメリカン航空など、ワンワールドに加盟している航空会社は、日本からワシントンD.C.に直行便は出していません。そこでワンワールドの航空会社を使ってワシントンD.C.に行くには途中で乗り継ぎをする必要がありますが、シカゴかダラスでの乗り継ぎが最も便利と言えるでしょう。
シカゴもダラスも東京からは直行便があり、シカゴにはJAL、ダラスにはJALが1便、アメリカン航空が2便就航しているので、乗り継ぎ地の到着時間と目的地までの乗り継ぎ便の時間を調整することができます。
ワンワールドの航空会社でワシントンD.C.にアクセスする場合、乗り継ぎ地で入国手続きをするので、乗り継ぎ便は国内線になります。そこで利用したいのが、ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港(DCA)です。この空港はワシントンD.C.圏内にある3つの空港の中で最も市内から近いので、到着してすぐに市内に出ることができます。
乗り継ぎをするので、レーガン空港に到着するのは夕方から夜になってしまうのがデメリットですが、空港内にショッピングスポットが多くあるので、到着したその日にお土産などを買って、次の日からおもいきって観光を楽しむことができます。
日本人向けのサービスを独自の視点で提供?デルタ航空ユーザ必見のデトロイト(DTW)、ミネアポリス(MSP)経由
デルタ航空はアメリカで3番目の規模を誇る大手航空会社で、スカイチームに加盟しています。日本にはスカイチームに加盟している航空会社がないので、あまり馴染みがない人も多いとおもいますが、日本からの出発は海外発券扱いになって比較的安く航空券を手に入れることができたりする航空会社です。
デルタ航空もワンワールドと同様、ワシントンD.C.への直行便がないので、途中で乗り継ぎをするのですが、デトロイト、またはミネアポリスを経由してワシントンD.C.へアクセスするのが、時間的にも距離的にも最も効率が良い方法です。
デトロイトもミネアポリスも、日本からの直行便が到着するターミナルには英語の表記と一緒に日本語でも案内されていますので、日本人にとっては使いやすいでしょう。
乗り継ぎ便を利用してワシントンD.C.へ、どこよりも詳しいデトロイト空港の賢い使い方
デルタ航空でアクセスする場合も、最初の乗り継ぎ地で入国手続きを済ませるので、乗り継ぎ便は国内線になります。そこで利用したいのが、ワンワールドでのアクセスでも紹介した、レーガン空港が便利です。
デルタ航空でデトロイトを経由してワシントンD.C.へ
カナダでアメリカの入国審査?スターアライアンスマイラーのもう一つのアクセス方法
ANAやユナイテッド航空は日本からワシントンD.C.までの直行便があるので、スターアライアンスのマイラーにとっては便利でしょう。
しかし、ANAとユナイテッド航空が就航しているダレス空港はワシントンD.C.圏内にある3つの空港の中で最も大きく、国際線がほとんどなので入国手続きにかなりの時間がかかってしまうことがあります。
そこで紹介したいのが、カナダ経由でレーガン空港に到着するルートです。カナダのバンクーバー(YVR)、トロント(YYZ)、モントリオール(YUL)にはカナダの空港でありながら、アメリカの入国審査場があって、アメリカに入国する人はそこで入国手続きを済ませることができるのです。
バンクーバー、トロント、モントリオールのうち、レーガン空港に直行便があるのはトロントとモントリオールで、成田からはモントリオール、羽田からはトロントにエアカナダの直行便で行くことができます。
エアカナダはカナダのフラッグキャリアでANAやユナイテッド航空と同じ、スターアライアンスに加盟しています。
直行便だけではない、アライアンスごとに多彩な選択肢がある日本からワシントンD.C.へのアクセス方法
日本からワシントンD.C.にアクセスするには乗り継ぎの心配がない直行便が最も便利で効率いい方法といえるでしょう。しかし、マイルを貯めたい場合や、入国手続きにかかる時間を少しでも節約したい、あるいは直行便だとどうしても長時間のフライトになってしまうので、途中で一旦広いところでリラックスしたい場合などは、直行便にこだわらないで乗り継ぎ便を賢く利用するのも良いですね。
ワシントンD.C.に行く際にはぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
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