現地時間の2019年9月19日午後10時ごろ、北西区にあるコロンビアハイツ地区とDC北東部にて銃撃事件が起き、1人の犠牲者と複数人の負傷者が出ました。
この事件は日本でも報道されており、多くの人は新ためてアメリカが銃社会であることを思い知らされることになってしまうでしょう。
そしてこのような事件が起きるたびに「海外は危ないから行かないほうがいい。」とつい口にしてしまうのではないでしょうか?
しかし、そのような理由で日本から一歩も外に出られないとしたら、それは非常にもったいないことであると言えます。
特にアメリカでの銃関連の事件に関しては日本のメディアは少々大げさに報道する傾向があり、一般の旅行者が巻き込まれる確率は極めて低いのが現状です。
そこで今回はワシントンD.C.で起きた銃撃事件について筆者が思うことと、旅行中に気をつけておきたいことをまとめました。
一般の観光客が行くようなところでは銃関連の事件はここ数十年起きていない
ワシントンD.C.の観光地といえばホワイトハウス、リンカーン記念堂、スミソニアン博物館群といった、いわゆるナショナルモール付近に点在している場所をイメージするでしょう。
その一帯は広大な芝生地帯で見通しが非常に良いだけでなく、常に地元の警察などが警備に当たっているので、市内で最も安全な地区といえます。
初めてワシントンD.C.を訪れる多くの方はこの一帯の観光がメインになることが多いので、銃事件の心配をするよりも置き引きやスリなどの窃盗に気をつけたほうが賢明といえます。
自分の持ち物は必ず身につけておく、目を離さない、などのちょっとしたことでそのような事件に巻き込まれる確率をグンと下げることができます。
今回銃撃事件が起きた場所はコロンビアハイツ地区とワシントン市北東区
タイトルの通り、今回銃撃事件が起きたのは市内北西区のコロンビアハイツ地区と北東区であり、いずれも一般の観光客が立ち入る地区ではありません。
コロンビアハイツは市内でも治安が良い北西区にありますが、この一帯に関していえば、観光スポットもこれといってなく、ナショナルモールからのアクセスもあまり良くないので、一般の観光客が不意に立ち入ることはまずないといって良いでしょう。
ましてや、北東区に至っては当サイトでもよほどの事情がない限り、立ち入らないように勧告しています。
日本のメディアでは「ホワイトハウス付近で銃撃事件」と報じている
今回事件が起きたのはコロンビアハイツ地区と北東区であり、ホワイトハウス付近ではないのです。
どういうことかというと、北東区は合衆国議会議事堂を中心に北東部の方角一体なのである程度察しがつくと思いますが、コロンビアハイツに関していえば、ホワイトハウスから北に約1マイルほど進んでようやくたどり着くことができる場所にあるのです。
ここに行くにはホワイトハウスから北に伸びる16番通りをバスで約30分ぐらいかけて行くか、無理やり歩いて行かない限りたどり着く事ができません。
果たしてここまでして行く価値があるかというと、はっきりいってその時間を他の場所を観光する時間に充てた方がよっぽど充実した旅になります。
何が言いたいかというと、「メディアの言うことに惑わされず、物事の本質を見ろ。」と言うことです。メディアの報道に対し、ある程度の警戒心を持って行動することは大切ですが、あまり身構えすぎて行動できなくなってしまうのが、一番もったいないのです。
大切なのはメディアの報道に対し、「自分が行くところから近いのか?」とか「旅行中に立ち入らなければならない場所なのか?」などといった疑問を持ち、地図などを開いて自分で調べることです。
適度の緊張感と好奇心を持ってワシントンD.C.へ
ワシントンD.C.には知的好奇心を刺激する観光スポットがたくさんあります。
そんな世界的に見ても類い稀な場所を心から愉しむために、適度な緊張感を持って旅をすることで、大きな事件に巻き込まれることなく、楽しい旅になること間違いありません。
銃撃事件に関していえば、いつ、どこで起きるか保証できるものではありませんが、事前に地理を把握しておくだけでも、旅の質が全然違ったものになるでしょう。