ワシントン大都市圏には、日本からの直行便がありこの地域で最も大きなワシントン・ダレス国際空港、ワシントン市内から最も近いロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港、チェサピーク湾に面した港街、ボルティモアにほど近いボルティモア・ワシントン・サーグッド・マーシャル国際空港の3つの空港があります。
日本からワシントンD.C.にアクセスする場合、直行便が運行しているダレス空港を利用することが多いのではないでしょうか?
ダレス空港は日本からの直行便が2本就航していますが、ワシントンD.C.の中心部から車で約30分ほどかかり、距離にすると約27マイル(約42キロ)にもなります。
そこで注目したいのが市内から最も近い場所にあるレーガン空港です。
レーガン空港はワシントンD.C.の中心部から車で約10分、距離にしても約3.4マイル(約5キロ)程度しかなく、大変便利な場所にあります。
今回はワシントン市街から最も近い場所にあるレーガン空港の魅力を紹介します。
アメリカ人の利用が最も多いレーガン空港
レーガン空港はその立地から大型の機材が乗り入れていません。そのため国内線が主な路線でアメリカ人がワシントンD.C.にアクセスする際に最も多く利用しているのが、ここレーガン空港です。
ダレス空港が国際線メインなのに対して、レーガン空港は国内線がメインなので、ダレス空港は成田、レーガン空港が羽田空港のようなイメージですね。
巨大な吹き抜けとガラスの壁から成る開放的なターミナルビル
レーガン空港のターミナルビルは3層構造になっていて、3階にチェックインカウンター、2階に数多くのショップやレストランなどが入居しているナショナルホール、保安検査場、出発コンコースがあり、1階には手荷物受取所があります。
建物は鉄骨むき出しで壁のほとんどはガラスになっているので、建物の中は非常に明るく開放的な空間になっています。
また、ほとんどの空港では建物に入って目の前にチェックインカウンターがあってその奥は壁になっていますが、レーガン空港のチェックインカウンターはカーブサイド側の壁に位置しているので、建物に入った瞬間、ガラス越しに駐機する飛行機や離着陸の様子を見ることができます。
ワシントンD.C.に縁のあるショップが充実している、レーガン空港に入居しているテナントの数々
セキュリティを通過した先には広大な吹き抜けがある空間に出ます。そこはナショナルホールと呼ばれており、ガラスの壁越しに飛行機を間近に見ることができます。
同じフロアには数多くのショップやレストランがあり、ワシントンD.C.にちなんだグッズが売られています。
中でも注目したいのがスミソニアン・ミュージアムショップで、スミソニアンに加盟している博物館にちなんだアイテムを取り揃えています。お土産を買い忘れてしまった場合や、現地では展示物の鑑賞に専念して、お土産は空港で買いたい場合にはとても重宝します。
ばら撒き用のお土産を買いたい場合はワシントニアンかハドソンニュースがオススメです。ここではアメリカ土産の定番であるチョコレートやスナック菓子などが売られています。
他にはワシントンD.C.ならではのお店として、キャピタルイメージとユニークリーD.C.があります。この2軒の店はワシントンD.C.にちなんだアイテムを取り揃えており、Tシャツやマグカップ、ワシントンD.C.にある建物が中に入ったスノードームなどが売られています。
一般的にアメリカにある国内線がメインの空港はお店が充実していないというイメージがありますが、流石首都の玄関口だけあって、ワシントンD.C.に縁のあるショップが建ち並んでいます。
日本からの直行便がないのに日本食レストラン?レーガン空港のあるダイニングスポット
レーガン空港にはステーキハウスやイタリアン料理などの様々なレストランがありますが、日本食レストランもあります。日本からの直行便がないのに日本食レストランがあるのは、近くにチェサピーク湾があるので魚が多く取れることや、日本食自体が海外で人気があるからでしょうね。
ここではお寿司や天ぷら、豚カツ、ラーメンなど、日本で食べられるものからカリフォルニアロールなどの現地でアレンジされたものまで、バラエティに富んだメニューを取り揃えています。
日本食が恋しくなった時にはもってこいのレストランですが、ここも保安検査場の手前にあるので、飛行機に乗る場合は時間に余裕を持って行動しましょう。
出発コンコース間の行き来ができない場所がある、レーガン空港を利用する時に気をつけておきたい事
アメリカのほとんどの空港では保安検査を過ぎた後でも専用の通路をや乗り物などで別の出発コンコースに移動することができます。しかし、ここレーガン空港ではアメリカン航空やデルタ航空などが乗り入れているコンコースB、B/C、Cとエアカナダなどが乗り入れているコンコースA間の行き来ができません。
保安検査場はコンコースに入る手前にそれぞれ設置されていて、間違って他のコンコースに入ってしまった場合は一旦外に出てもう一度搭乗予定のゲートがあるコンコースの手前にある保安検査場を通過しなければなりませんので、ゲート番号とコンコースを確認して保安検査に進みましょう。
そのため、レーガン空港では保安検査場を過ぎた先のコンコース単位でターミナルと呼んでいます。ターミナルは全部で4つあり、南から順にターミナルA、ターミナルB、ターミナルB/C、ターミナルCとなっています。
ターミナルAからはエアカナダ・エクスプレス、フロンティア航空、サウスウエスト航空、ターミナルBからはアラスカ航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、ターミナルB/Cからはアメリカン航空、ジェットブルー航空、ターミナルCからはアメリカン航空がそれぞれ乗り入れていますので、覚えておくとよいでしょう。
レーガン空港に到着するときは左側の窓際、出発するときは右側の窓際で
飛行機の席を選ぶとき、景色を見るために窓際を選ぶ方は多いのではないでしょうか?
ここでは窓際派がレーガン空港を利用するときに押さえておきたいポイントがあるので紹介しておきます。それは到着時は左側、出発時は右側を予約することで、この位置に座ればほぼ確実に離着陸時にワシントンD.C.全域を眺めることができます。
レーガン空港の滑走路は1/19、4/22、15/33の計3本あり、最も多く使われるのは南北に伸びる一番長い1/19滑走路です。
この滑走路はポトマック川とほぼ平行していて、北から19滑走路に向かってアプローチする場合は左側にワシントンD.C.の街並みを眺めながら着陸する形になります。
反対に南から1滑走路に向かってアプローチする場合は左側にワシントンD.C.とポトマック川、手前に広がるアーリントン市全域とその南に綺麗な五角形をした国防省(ペンタゴン)を眺めた後、マウントヴァーノン上空で左に旋回し、ポトマック川に沿って北に向かい着陸します。
離陸時は右側に座ることで、1滑走路から北に向かって離陸する際にはワシントンD.C.全域を眺めることができ、19滑走路から南に向かって離陸する際にはマウントヴァーノン上空で右に旋回するので、ワシントンD.C.とポトマック川手前に広がるアーリントン市全域、そしてペンタゴンを遠目に眺めることができます。
ただし、このような航路を取る飛行機はワシントンD.C.から北西に位置するデトロイトやシカゴ、ミネアポリスなどの空港に就航している路線で、そのほかの路線や天候などの条件によって航路は変更するのであくまでも参考としておくと良いでしょう。
時間に余裕を持って快適な旅を
レーガン空港は日本からの直行便がないので、日本人はあまり利用する機会がありませんが、あえて乗り継ぎ便を利用してアクセスすることで、アメリカ人の目線で旅をすることができますし、何よりワシントン市街からポトマック川を渡ってすぐという立地はかなりの魅力です。
直行便で目的地まで行くのも良いですが、たまには乗り継ぎ便を利用して乗り継ぎ地を愉しみながら、アメリカ人の目線でレーガン空港にアクセスしてみるのも良いのではないでしょうか?
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