ホワイトハウスに宴会場を新たに建設:イーストルームに代わる新しい時代の幕開け

歴史的建築に新たな一歩:650人収容の宴会場が誕生へ

ホワイトハウスで、新たに大規模な宴会場「ホワイトハウス・ステート・ボールルーム」が建設されることが発表されました。これは、これまで公式行事や国賓の歓迎セレモニーなどに使われてきた「イーストルーム」に代わる新たな会場となります。建設が正式に発表されたことで、長年議論されてきた“屋内の大型イベントスペース”という課題に、ようやく解決の道が拓かれました。

現在ホワイトハウスで最も広い部屋はイーストルームで、収容人数は約200人ほどとされています。しかし、新たに建設される宴会場は、最大で650人ものゲストを迎え入れることができるといい、大統領主催の晩餐会や授賞式、大規模な記者会見なども余裕を持って行えるようになります。

この計画は、2025年9月に着工される予定です。完成すれば、ホワイトハウスの公式行事のあり方そのものが変わる可能性があります。そして興味深いのは、この宴会場の建設費用約2億ドル(日本円で約300億円)は、政府の税金ではなく、トランプ大統領自身と「パトリオット(愛国者)寄付者たち」による私費でまかなわれるという点です。

建設場所はイーストウィング:歴史的建造物には手を加えず

イーストウィングの入口

建設予定地となるのは、ホワイトハウスの東側にある「イーストウィング」の敷地。これまでファーストレディのオフィスや来賓の待機スペースなどが置かれてきた場所ですが、既存の構造物を壊さず、その隣接エリアに独立して建設される設計になっているとのこと。つまり、歴史的建造物であるホワイトハウス本体(レジデンス)には一切手を加えずに、新しい建物だけを加えるという慎重なアプローチです。

この構想は、実はトランプ大統領が以前から強く希望していたもので、2020年の大統領在任中にも実現の可能性が取り沙汰されていました。彼が所有するフロリダのリゾート施設「Mar-a-Lago(マー・ア・ラゴ)」にある豪華なバルルームのような空間をホワイトハウスにも、という考えがその出発点になっています。

1948年に建設された「トルーマン・バルコニー」以来、ホワイトハウスに加えられる最大級の構造的改修となり、国家のシンボルであるこの建物にとっても100年以上ぶりの大きな変化となるのです。

担当チームとデザイン:豪華さと伝統の共存を目指す

設計を担当するのは、ワシントンD.C.を拠点とする建築会社「McCrery Architects」。施工はアメリカの大手「Clark Construction」、そして構造や空調などのエンジニアリング面はAECOMが担当します。これらの企業は、政府系建築や歴史的保存建築の経験が豊富で、宴会場の建設においてもそのノウハウが期待されています。

インテリアのデザインは、伝統的なアメリカ建築の美しさを大切にしながらも、現代的な設備と快適さが取り入れられる予定です。大理石の床、金色のモールディング、クリスタルのシャンデリア、そして高い天井と音響設備が整った空間は、ホワイトハウスの新たな顔として生まれ変わることでしょう。特に注目すべきは、イベントの規模や内容に応じて照明や音響のセッティングが自在に変えられる最新のシステムが導入される点です。

工事中の対応とその他の改修計画

工事期間中には、イーストウィングにあるファーストレディのオフィスや記者会見用のスペースなどが一時的に別のエリアに移設される予定です。工事の影響を最小限にとどめる工夫もなされ、ホワイトハウスの通常業務が滞ることのないように配慮されるとのことです。

また、今回の宴会場建設は、ホワイトハウス全体の“刷新”計画の一環でもあります。例えば、ローズガーデンの芝生を石畳に変更する改修や、巨大な旗竿の設置計画など、外観や周辺環境の整備も合わせて進められています。いずれも歴史的建造物の価値を保ちながら、機能性を高める目的で行われています。

伝統と機能性の融合によって生まれる新空間

このようにしてホワイトハウスに新しく加わる「ホワイトハウス・ステート・ボールルーム」は、単なる建物以上の意味を持っています。新しい会場は、大統領主催の行事にふさわしい品格と収容力を持ち、国家の重要な儀式をより充実した形で執り行うための舞台となるでしょう。伝統と格式を重んじながら、現代のニーズにも対応できるこの宴会場は、ホワイトハウスにとって新しい時代の象徴になるかもしれません。

着工は2025年9月、そして完成予定はトランプ氏の任期内――つまり2029年の1月までに完了するスケジュールが組まれています。完成の暁には、歴史的建物であるホワイトハウスがどのように進化を遂げるのか、その姿を楽しみにしたいところです。

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