キリスト教を信仰する人が多くの割合を占めるアメリカには街を歩けば至るところに教会があります。
特にワシントンD.C.は街自体の面積が小さいので、少し歩いただけでも違った教会を見ることができる、密集地になっています。
今回はその中でもホワイトハウスから一番近いところにあり、大統領が通う教会として知られているセント・ジョンズ教会について紹介します。
「大統領の教会」として知られるセント・ジョンズ教会
セント・ジョンズ教会はホワイトハウスの北にあるラファイエット広場からH通りを挟んで北側、16番通りの東側のブロックにあります。この一帯には高級ホテルとして知られるヘイ・アダムズや行政府ビルなどが建ち並び、伝統と格式を感じられる場所になっています。
教会の名前になっているセント・ジョンは福音書を書いた一人である聖ヨハネのことで、アメリカにある多くの教会では聖書の登場人物の名前がつけられています。
教会堂はギリシア風の建築スタイルで、正面のファサードは合衆国議会議事堂などで多く見かけるパルテノン神殿の形をしています。建物の外壁は鮮やかなクリーム色で、白や濃い茶色の建物が多いワシントンD.C.の中では異色の存在感を放っています。
ホワイトハウスから近いことから、「大統領の教会」として知られ、19世紀初頭から歴代の大統領が就任前などに訪れています。
セント・ジョンズ教会は聖公会の教会
ホワイトハウスからわずかのところにあるセント・ジョンズ教会はアメリカに数多くある教会の中でも富裕層が多くを占める聖公会の教会です。
聖公会とはもともとイングランドの国教会を指しますが、アメリカの聖公会は独立革命の背景から、スコットランド聖公会の流れを組んでいます。聖堂には星条旗と共に聖公会の旗が掲げられていますが、旗の左上の部分はスコットランドの国旗を思わせるようなデザインになっています。
誰でも参加できる礼拝
セント・ジョンズ教会の礼拝は毎日行われていて、誰でも参加することができます。礼拝の開始時間は日曜日の朝7時45分からと9時から、11時からの3回と月曜日から金曜日の12時10分からと19時からになっています。
礼拝は誰でも参加することができますが、礼拝中の入退出、聖堂内の写真撮影は原則禁止になっていますので注意してください。
日本人観光客も以外と多い?観光地としての教会
セント・ジョンズ教会はホワイトハウスから目と鼻の先にあるため、観光客からも注目を集めています。
司教の話によると、日本人がこの教会を訪れることも多いそうです。意外に思われるかもしれませんが、個人手配やフリープランなどでワシントンD.C.に行く場合、街を自由に観光できますし、フリープランの宿泊先としてよく指定されているキャピタル・ヒルトンはセント・ジョンズ教会と同じ16番通りにあるため、キャピタル・ヒルトンに宿泊する方がホワイトハウスに行く場合、自然と教会の前を通るのでその流れで立ち寄るにはちょうど良いと言えます。
大統領の教会で静かな祈りのひと時を
多くの見所があるアメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.ですが、ホワイトハウスから一番近くにあるセント・ジョンズ教会で祈りのひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか?
ワシントンD.C.の観光スポットをより深く愉しむには、その土地の文化や価値観を共有することがいちばんの近道です。
教会へのアクセスはホワイトハウスから歩いていくことができますが、ワシントンD.C.をより効率よく周るには乗り降り自由の観光バスを利用するのがベストです。バスはラファイエット広場の真ん前に停車するので、セント・ジョンズ教会はもちろん、そのほかのホワイトハウス周辺の見どころにも簡単にいくことができます。