アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.の中心にあるキャピトルヒルには立法府の最高機関である合衆国議会議事堂があります。
その東側に巨大なイタリア・ルネサンス様式の建物があります。そこは世界最大規模の蔵書数を誇る合衆国議会図書館で、人気の観光地の一つとなっています。
今回はキャピトルヒルの東側にある合衆国議会図書館の魅力について紹介します。
イタリア・ルネサンス様式の建物は見ごたえ抜群
合衆国議会図書館の本館である建物は第3代大統領にちなんでトーマス・ジェファーソン・ビルディングと呼ばれています。
このビルはイタリア・ルネサンス様式で造られていて、外観、内装共にとても華やかな装飾が施されています。特に入り口入ってすぐのメインホールは白い柱と黄金色の天井が特徴的で観る者を圧倒します。
メインホールには南北に1対の大階段が設けられていて、来館者は自由に行き来できます。ホール2階の奥にはさらに階段があって奥に進むと巨大な八角形の広間に出ます。そこはメインの閲覧室で壁には議会図書館が誇る数々の書物が収められています。
1800年に創設された世界最大規模の図書館
合衆国議会図書館は1800年4月24日に設立された、世界最大規模の蔵書数を誇る図書館です。設立当初は合衆国の政治に関するものがほとんどで、図書館自体も議事堂の内部にありましたが、1814年の米英戦争でワシントンD.C.が焼討ちにあってしまったため、翌年、トーマス・ジェファーソン元大統領のコレクションを買い上げ、蔵書数を増やしました。
その中でもグーテンベルクの聖書の完全版は世界で4冊しか現存しておらず、そのうちの1冊をここで見ることができます。展示場所はメインホール1階の奥にありますので、必見ですよ。
その後は規模が拡大したため、現在の場所に移され、多くの来館者を迎えています。
20世紀末からはインターネットが急速に発展したため、図書館のオンライン化が急速に進められていて、世界中から叢書にアクセスすることができるようになっています。
地下トンネルでつながっている?来館の際は合衆国議会議事堂と一緒に
世界最大規模を誇る合衆国議会図書館ですが、実はこの図書館、議事堂の地下にあるキャピトル・ビジターセンターと地下トンネルでつながっているのです。
ワシントンD.C.のほとんどの観光施設では、建物に入る際に金属探知機を通らなくてはなりません。合衆国議会図書館も入館時に空港にあるような金属探知機を通り、手荷物はベルトコンベアーにのせてX線に通す必要があります。
しかし、キャピトル・ビジターセンターから地下トンネルを通って図書館に入るときはすでにビジターセンター側で探知機を通過しているので、再びセキュリティ検査に列び直さなくてもそのまま図書館のメインホールに出ることができます。
来館の際はキャピトル・ビジターセンターに行った後、地下トンネルで図書館に入館するか、先に図書館に入館してその後キャピトル・ビジターセンターも観光することをオススメします。
ただし、議会図書館、キャピトル・ビジターセンター共に開館時間は午後4時半までですので両方観たい方は観たい場所をあらかじめ決めてから行くと良いでしょう。
本好きにとってはたまらない、合衆国議会図書館
キャピトルヒルの東に建つ合衆国議会図書館は貴重な蔵書の数々はもちろん、建物そのものも芸術的価値があります。
本好きの方はもちろん、建築好きの方にとっても議会図書館が見ごたえ抜群の観光スポットです。図書館ではツアーも実施していますので、気になったらぜひ参加してみてくださいね。