アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.の中心部にあるナショナルモールに佇むワシントン記念塔は、堂々とした姿が印象的な建物です。高さ555フィート(約169m)、先端部分が三角形の石造りの塔で、凛とした美しさを感じられる外観となっています。
今回は、アメリカ建国の父とも呼ばれるジョージ・ワシントンを記念したこの塔の歴史や見どころについて紹介します。
ジョージ・ワシントンの功績を称え建設されたワシントン記念塔の歴史
独立戦争時に総司令官として活躍し、その後アメリカ合衆国初代大統領となったジョージ・ワシントンは、功績や人柄により多くの市民から慕われていました。彼の死後、その功績を称えるための記念塔が建設されることになったのです。
1848年に始まったワシントン記念塔の建設作業は、南北戦争や資金不足等の理由で中断に見舞われることもありました。多くの問題に直面しつつ、ようやく完成したのは建設から約40年後の1884年のことでした。
記念塔竣工後の流れ
竣工後、1885年に除幕式が行われ、1888年に一般公開が始まり多くの人々が訪れるようになりました。1966年には、アメリカ合衆国の文化遺産保護制度の一つである国家歴史登録材に登録されています。
数多くの見どころ
頂上や内部、地上部や遠くから眺めたときの様子等、それぞれに違った魅力があります。見学の際に押さえておきたい重要なポイントを紹介していきます。
頂上や塔内壁の様子
ワシントン記念塔は、エレベーターで頂上まで昇れるようになっています。塔の頂上は、ワシントンD.C.の市街を思う存分見渡せる絶好のスポットです。
塔内壁には、アメリカをはじめ諸外国から贈られた約200枚もの記念石が施され、エレベーター内から見学することができます。日本から贈られた記念石も存在するので、一見の価値があります。
地上部や遠くからの眺めの様子
地上部では、州の数である50旗もの星条旗が塔の周りを囲んでいます。その周囲を歩いて、塔と星条旗の威厳ある姿を間近で体感してみてください。
塔の西側には、リンカーン記念館があります。そこからワシントン記念塔を眺めると、リンカーン記念館前に広がるリフレクティング・プールに塔の壮大な姿が映り、たいへん魅了されます。
迫力ある佇まいを実際に体感
長い年月を経てようやく完成に至ったという歴史を持つワシントン記念塔は、多くの人々が訪れる見どころ満載の建物です。高くそびえ立つ塔を実際に見学すれば、ジョージ・ワシントンの偉大さを実感することができるでしょう。