ワシントンD.C.の北の端にあるスティーブンス砦は、南北戦争時代、首都を防衛する重要な要塞として建てられました。現在、この一帯は国立公園として市民の憩いの場となっていますが、この建物は合衆国の歴史上、激動の一途を辿った舞台として知られています。
今回は、国立公園の一画に佇むスティーブンス砦について紹介します。
スティーブンス砦とは?南北戦争中の重要な防衛線
南北戦争時代に建設されたスティーブンス砦は、ワシントンD.C.を守るために設置された砦の中でも最も重要なものの一つです。当時、南軍が首都ワシントンD.C.を脅かしていたため、砦の建設は緊急の必要性がありました。スティーブンス砦は、南北戦争中に重要な役割を果たし、モノカシーの戦いの際には、ワシントンD.C.を脅かした唯一の場所であり、砦の中で激しい戦闘が繰り広げられました。北軍の勝利によって、首都は陥落から免れ、南軍による攻撃から守られました。
モノカシーの戦いでの奇跡の出来事
1864年7月10日、南北戦争中のモノカシーの戦いの最中、リンカーン大統領がスティーブンス砦を訪れ、南軍の狙撃兵に狙撃されるという事件が発生しました。当時、リンカーン大統領は南北戦争の指導者として、自らの命を危険にさらすことがよくありましたが、この事件によって彼の命は奇跡的にも助かりました。南軍の狙撃兵は、リンカーン大統領を狙ったが、彼が目立たない場所に移動していたため、命中しなかったのです。この事件は、南北戦争史上でも、特に注目される出来事の一つとなっています。
歴史的な遺物として魅了し続けるスティーブンス砦
現在、スティーブンス砦は、国立公園局によって管理され、一般に公開されています。砦の周辺には、南北戦争時代の建物や展示物が多数あり、砦の歴史を知ることができます。また、スティーブンス砦は、アメリカ合衆国国家歴史登録財に登録されており、歴史的な遺物としての魅力があります。
スティーブンス砦は、南北戦争史において重要な役割を果たした場所であり、また、リンカーン大統領の奇跡的な生還の場所でもあります。現在では、砦の歴史を知ることができる場所として、多くの人々に愛されています。