パッケージツアーなど一部の旅行を除き、海外旅行では現地の言葉を使ったコミュニケーションが必要になります。
特に英語は世界で約15億人もの人が日常的に使う言語で、旅先、特にアメリカでは避けては通れません。
英語と聞くとほとんどの日本人が本能的に避けてしまいますが、海外旅行で実際に使う英語は思った以上に難しいものではありません。
というよりも、この記事では海外旅行で使える英会話を集めてみましたので、それを完コピするだけでほとんど乗り切れますので、是非最後まで読んでください。
目次
凡例:海外旅行で使える英会話
多くの日本人、特に1990年代以前に小中学校で英語を習った人にとって、英語の授業といえばひたすら単語と文法を覚えてテキストに書かれた英文を日本語に訳すといった内容ではなかったでしょうか。
これは高校や大学受験のために作られた日本独自の言語と言っても良いくらいのもので、実際の英会話では基礎的な部分以外は全くと言っていいほど役に立ちません。

また、こんな経験はないでしょうか?
「いざ英語を話そうと思った時、日本語は頭に浮かんでも英語の単語が出てこない。」
「一部のテキストには英語で考えて英語で答えるってあるけど、そもそもその英語がわからない。」
このような経験に陥るのも、学校の授業では英語を日本語に訳す作業はしても、日本語を英語に訳すアウトプットをする時間は圧倒的に少ないのが原因です。
そこで、ここでは海外旅行で使える英会話集を通常のテキストのような「英語の文章→日本語訳」ではなく、「日本語→英語」で表記し、さらに発音の仕方を発音記号ではなく、日本人により親しみのあるカタカナで表記し、アクセントをつけるところは太字で表記します。

例:
通常のテキスト:
英文:“the Government of the People, by the People, for the People.”
日本語訳:「人民の、人民による、人民のための政治」
これだと英語からの日本語訳で一方通行で、多くの方は「ザ・ガバンメント・オブ・ザ・ピープル・バイ・ザ・ピープル・フォー・ザ・ピープル。」と読んでしまい、現地の人には英語として聞こえないので、以下のようにします。
トラベル D.C. テキスト:
これを英語で言うと:「人民の、人民による、人民のための政治」
英訳:“the Government of the People, by the People, for the People.”
読み方:「ザ・ガヴァメン・ノゥ・ザ・ピーポゥ・バーィ・ザ・ピーポゥ・フォーゥ・ザ・ピーポゥ。」
なお、英語をカタカナ表記する際、どうしても再現できない音の代表として、「th」があります。
具体的には「the」や、「with」などで、日本人の多くは「ザ」、「ウィズ」と発音してしまうでしょう。
しかし、実際の音は「ザ」と「ダ」と「ファ」が混じったような音で、「with」は「ウィフ」に近いと言われています。
ただし、ここでは慣例的に使われている「ザ」や「ウィズ」で表記しますが、実際の音は違うことを覚えておきましょう。
前置きが長くなりましたが、早速海外旅行で使える英会話を場面別にみていきましょう。
海外旅行最初の難関、入国審査

海外旅行で目的の国に到着しいざ入国手続き、そこに立ちはだかるのが無愛想な審査官が訪問者に睨みをきかせる、入国審査です。
入国審査の目的は、簡単に言ってしまえば自国に危害を加えないかを審査する場所であり、具体的には不法滞在を防ぐためのものです。
そこでよくきかれるのが「滞在目的」と「滞在日数」で、あとはそれに関する追加の質問と言っても過言ではありません。
具体的には:
「何しにアメリカに来たの?」
“What is the purpose of your visit in the United States?”
「ウァッツ・ザ・パーパス・オゥ・ユゥワ・ヴィジッン・ズィ・ユナイテッ・ステイッ」
「何日間いるの?」
“How many days are you going to stay?”
「ハウ・メニ・デイズ・ァー・ユゥ・ガウナ・スティ」
このように聞かれることがほとんどですので、それぞれ次のように答えましょう。
「観光です。」
“Sightseeing.”
「サイトスィーン」
「実際の滞在日数、ここでは5日間」
“5 days(number of the date you stay).”
「ファイヴ・デイズ」
空港から宿泊先のホテルへ、タクシーでの会話

無事に入国手続きを終えて宿泊先のホテルに向かう際、ほとんどの方はスーツケースがあるのでタクシーや乗り合いのシャトルなどを使うのではないでしょうか。
そこでここからはタクシーを例に使える英会話をピックアップしてみました。
乗合シャトルでも大まかな流れは同じなので、参考にしてくださいね。
空港のタクシー乗り場に着くと大抵の場合向こうから声をかけてくるので、公認のタクシーであることを確かめて乗車してください。
乗車したらまず目的地と通りの名前を伝えます。
これは確実にその場所まで連れて行ってもらうために言うものですので、必ず目的地と通りの名前を言いましょう。
「14番とK通り沿いのハミルトン・ホテルまでお願いします。」
“Hamilton Hotel, 14K”
「ハミルトン・ホゥテル・フォゥティーン・ケィ」
車が動き出したらメーターが動いていることと遠回りされていないかを確認して、万が一メーターが動いていなかったり、明らかに遠回りされていたら次のように言いましょう。
「メーターが動いていないのですが?」
“the Meter does not work.”
「ミィタァ・ダズン・ワーク」
「この道は遠回りじゃないんですか?」
“It is so far!”
「ィッ・ソゥ・ファー」
なお、遠回りかどうかを聞く前に一方通行の道なのか、どのルートを通るのかなどを聞いてから言いましょう。
「どのルートを通りますか?」
“Which route are you going to?”
「ウィッチ・ルー・ァー・ユゥ・ガウナ」
「ここは一方通行ですか?」
“One way here?”
「ワン・ウェイ・ヒーァ」
目的地に到着し、座席に備え付けられているモニターの指示に従って精算した後、必ずレシートをもらってください。
「レシートをいただけますか?」
“Could you give me a receipt?”
「クッジュゥ・ギヴ・ミー・ァ・リシープ」
ホテルに到着、チェックインでスマートな印象を

宿泊するホテルに到着しチェックインする時、パスポートとクレジットカードを渡して何も言葉を交わさないのはとても残念なこと、ここではホテルのチェックインをスマートにこなす会話を紹介します。
「こんにちは(こんばんは)、ホテル滞在とても楽しみにしていました。」
“Hello, I was so looking forward to stay here.”
「ヘロウ、ァィ・ワズ・ソウ・ルッキン・フォワー・トゥ・ステイ・ヒーァ」
このように言うとホテルのスタッフは大抵次のように言うでしょう。
「ありがとう」
“Thank you!”
「トェンキュゥ」
「こちらこそ、あなたを迎えることができて嬉しいです。」
“We are also glad to welcome you.”
「ウィ・ァ・オーゥソゥ・グラッ・トゥ・ウェゥカム・ユゥ」
一連の会話が済むとホテルのスタッフが手続きを済ませるので、その間に10ドル程度のチップを取り出し、次のように言いましょう。
「チップです。」
“This is a tip for you.”
「ズィス・ィズ・ア・ティップ・フォー・ユゥ」
この頃にはチェックインの手続きが終わっているので、ホテルのスタッフが次のように言うでしょう。
「ありがとう」
“Thank you!”
「トェンキュゥ」
「あなたのお部屋は###号室です。どうぞ快適な滞在を。」
“Your Room Number is ###. Enjoy your stay!”
「ヨゥア・ルーム・ナンバ・リズ・###。ィンジョイ・ヨゥア・ステイ」
このように案内されたら最後にお礼を言ってチェックイン完了です。
「ありがとう」
“Thank you!”
「トェンキュゥ」
旅の醍醐味、街歩き編

海外旅行の醍醐味といえば、現地の街を歩いて実際の空気を肌で感じることではないでしょうか。
しかし、言葉がわからないからと言って日本語ガイドのツアーや英語をほぼ使わないパッケージツアーに参加するのは非常にもったいないこと。
ここでは街歩きで実際に使える英会話を集めました。
「航空宇宙博物館はどこですか?」
“Can I ask you the way to the Air and Space Museum?”
「キャナイ・アスキュゥ・ザ・ウェイ・トゥ・ズィ・エアン・スペイス・ミュゥズィーム」
「日本語のパンフレットはありますか?」
“Do you have Japanese brochure? ”
「ドゥ・ユゥ・ハゥ・ジャパニーズ・ブローシュァ」
「独立宣言書を観たいのですが。」
“I would like to see the Declaration of Independence.”
「アイドゥ・ライク・トゥ・スィー・ズィ・ディクラレイショ・ノゥ・インディペンデンス」
現地の味を心ゆくまで、レストラン 編

海外のレストランに行くと日本と同様に人数を聞かれてテーブルに案内されます。
その後メニューを持ってきてくれて、飲み物を先にオーダーします。
「お飲み物はいかがなさいますか?」
“Would you like something to drink?”
「ウッジュゥ・ライ・サムスィン・トゥ・ドゥリン」
このように聞かれたら次のように答えましょう。
「とりあえずコーラで」
“Coke please.”
「コウク・プリーズ」
この場合、その場で頼むのがスマートですが、どうしてもゆっくり決めたい場合は次のように答えましょう。
「飲み物のメニューありますか?」
“Could you bring me a drink menu?”
「クッジュゥ・ブリン・ミー・ァ・ドゥリン・メニュゥ」
飲み物を待っている間に食事のメニューを選びます。
メニューの選び方は基本的に好きなものを選んで構いませんが、大抵の場合前菜とメインが分かれていますので、前菜の中から1品、または2品選び、メインからは1品選ぶのがよりエレガントです。
オーダーするときは次のように伝えてください。
「前菜からはシュリンプカクテルとクラブケーキ、メインからはフィレミニョンをミディアムレアでお願いします。」
“Shrimp Cocktails and Crab Cake for Appetizer, and Fillet Mignon, Medium Rare for Entree.”
「シュリンプ・カックテイゥ・ァン・クラブ・ケイク・フォー・アパタイザァ、ァン・フィレ・ミグノン・ミディアムレァ・フォー・アントレ」
ワシントンD.C.の名物はチェサピーク湾域で取れたワタリガニの身をほぐしてケーキの形に焼いたクラブケーキが名物ですが、稀にメニューに載ってないお店があるので、事前に調べておくか、入ってしまったあとは次のように尋ねてみましょう。
「クラブケーキはありますか?」
“Do you have Crab Cake?”
「ドゥ・ユゥ・ハゥ・クラブ・ケイク」
メインの食事が終わったら最後にデザートを注文、日本とは違いメニューは別なので、スタッフに尋ねましょう。
大抵の場合、食事が終わる頃になるとスタッフの方から来て食事の感想などを聞かれますので、そのタイミングで持ってきてもらいましょう。
「デザートメニューはありますか?」
“Do you have some deserts?”
「ドゥ・ユゥ・ハゥ・サム・ディザーッ」
一通り食事が終わったらお会計で、食べ終わったお皿を回収に来たときに伝票をリクエストするのがスマートですが、なかなか回収に来ない場合はこちらから尋ねてください。
「すみません、お会計お願いします。」
“Excuse me, can I have a check please?”
「ィクスキューズ・ミー、キャナイ・ハゥ・ァ・チェック・プリイズ」
伝票に書かれている金額を確認してからカードか現金を伝票と一緒に渡し、スタッフが会計した後伝票と控えを持って帰ってきますので、間違いがないか確認し、伝票に従って原本と控えにチップの金額と合計の金額を同じように記入して控えの方を持ち帰ってください。
旅の思い出に現地のお土産を、ショッピング編

海外旅行といえば現地の名産品や記念になるものを買って日本に帰りたいですよね。
そこでここからは現地でのショッピングで使える英語をまとめました。
大抵の小売店は日本と同様、勝手に商品をとってレジで会計できますが、個人経営のお店やデパートなどでは店員とのやり取りが必要になってきますので、是非覚えておきましょう。
こういったお店の場合、大抵入店するとスタッフの方から声をかけてきます。
「いらっしゃいませ、何かご用ですか?」
“Hello, Can I help you?”
「ヘロウ・キャナイ・へゥプ・ユウ」
このとき日本では特に何も言わないでスルーしても問題ありませんが、アメリカをはじめ西洋諸国ではコミュニケーションの一つですので、必ず答えてください。
「こんにちは(こんばんは)、日本の家族へのお土産を探しにきました。」
“Hello, I am looking for some souvenirs for my Japanese family”
「ヘロウ、ァィム・ルッキン・フォー・サム・スーヴェニーァ・フォー・マィ・ジャパニーズ・ファミリィ」
一通り自分のペースで見てから買いたい場合は次のように答えてください。
「こんにちは(こんばんは)、ただ見てるだけです。」
“Hello, I am just looking now, thank you.”
「ヘロウ、ァィム・ジャス・ルッキン・ナゥ・トェンキュゥ」
買いたいものが決まったら必ずスタッフに声をかけて商品を出してもらってください。日本ではあまり気にしない風潮がありますが、欧米ではお会計が済んでない商品はお店の財産という考えが強いため、こちらからはむやみに触ったりしないほうがお互い気持ちよく過ごせます。
「こちらの商品を買いたいのですが。」
“Excuse me, I would like to purchase this product.”
「ィクスキューズ・ミー、アイドゥ・ライク・トゥ・パーチェイス・ズィス・プロダクト」
お店のスタッフが商品を取り出してくれるので、このとき初めて手にとって商品を確かめることができます。
ここで問題がなければお会計に進んでください。
「立つ鳥あと濁さず」、チェックアウト編

旅も終わりいよいよ日本に向けて出発、ホテルを出発する時は現地で出会った全ての人への感謝の気持ちを胸に、チェックアウトに臨みましょう。
出発の朝は何かと忙しいもの、荷物は忘れ物がないよう前日のうちにまとめておきましょう。
スーツケースなどの大きな荷物は部屋を出る前に集荷のスタッフにあらかじめ預けてフロントまで運んでもらいましょう。
この時、備え付けの電話でフロントにつないで集荷を頼みます。
「荷物の集荷をお願いします。」
“Baggage collection, please.”
「バゲージ・コレクション・プリーズ」
集荷のスタッフが来たら荷物と一緒にチップを2ドル程度渡します。
部屋に忘れ物がないかをもう一度確かめ、余裕を持って部屋を出てフロントに向かってください。
フロントに着いたら次の手順でチェックアウトを済ませてください。
「チェックアウトお願いします。」
“Can I have a checkout please?”
「キャナイ・ハゥ・ァ・チェックァゥ・プリーズ」
この時、カードキーも一緒に差し出します。
あとはスタッフが手続きをしてくれますのでチェックアウト自体は終わりますが、この時快適な滞在だったことを伝えるとスタッフは喜ぶでしょう。
「とても素晴らしいホテルでした、また来たいです。」
“It was a great pleasure to stay here, I would like to stay again.”
「ィッ・ァ・グレイト・プレジュァ・トゥ・ステイ・ヒーァ、ァィドゥ・ライク・トゥ・ステイ・アゲイン」
同時にカードキーも記念に持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
「記念にカードキーを持ち帰ることはできますか?」
“Can I bring a card key for my memory?”
「キャナイ・ブリン・ァ・カード・キィ・フォー・マィ・メモリィ」
さらにバリエーションを増やしたい方は英会話集か翻訳機を
これまで旅先で使うであろう会話をまとめてみましたが、さらにバリエーションを増やしたい方は旅行で使える英会話集か、翻訳機を持参すると良いでしょう。
ただし、街中で本を広げたり、会話する前から翻訳機を取り出したりすると、現地の人から見れば観光客丸出しになってしまいますので、最低限に留めておきましょう。
固有名詞は多くなるが、言い回しはそう多くはない、海外旅行で使える英会話
海外旅行に行くと旅先特有の地名や施設の名前など、固有名詞を使う頻度が高くなり、ましては英語となると多くの方はかなりハードルが高いと感じてしまいますが、実際は知っている単語を組み合わせたり、ジェスチャーなどで何とかなってしまいます。
ましてや、言い回しに至ってはどれも中学校の教科書に出てくるものなので、そこさえ抑えておけばワシントンD.C.で英会話に困ることはほぼないと言って良いでしょう。
さらに言ってしまえば、中学高校で嫌と言うほど単語や文法を覚えさせられている世代にとっては、頭の奥底にそれらの知識が詰め込まれているので、あとは現地に行ってそれらを無理やりにでも引き出される環境に浸れば、自然と会話が出てくるでしょう。
ということで、良い旅を。
“Have a good trip!”
「ハゥ・ァ・グッ・トゥリップ」